ダメな俺

ダメな俺を丸ごと受け止めてくれ症候群
http://anond.hatelabo.jp/20080825123643

「自分は良い所がない、人間として不良品である」という認識が基点。

 人間関係を一種の営業として捉えると、不良品を誤魔化して売りつけて後でクレームが来たら困る。だから、最初から不良品だという説明をしておいてクレームを回避しようとする。

 その一方で、不良品では買い手がつかないだろう、という自覚もある。何か美点を身につけようと思うものの、そうそう簡単に美点が身につくわけがない。努力が必要な美点を身につける根気や甲斐性もない。でも、世の中は、今、この場で、何か長所を述べろと迫ってくる。そこで、だめな自分をあからさまに伝えるという作戦を取り始める。というのも、「隠し事はせず正直である」ということは、誠実であり美点である、というような認識があるから。この思考では、「ありのままである」ということは、欠点ではなく、むしろ唯一の美点のつもりになっている。それは誠実さは誠実さでも自分勝手な誠実さなんだろうけれど、精神が未成熟なままなので、ワシントンと桜の枝の説話から抜け出せていないままでいる。

 また、隠し事をしないというのは、実はすごく楽なことである。ノーガード戦法ってのは馬鹿でもできる。心の中を全部吐き出して、駄目元で裁きを待つってのは、とても気楽だ。

 そんなわけで、ありのままの自分を馬鹿正直にさらそうとしてしまう。本来の目的の自分の売り込みからは目をそらして(或いは本気で気づかなくて)、売り込む過程の楽さに左右された選択をしてしまう。

 私の場合、就活でこれやってました。そりゃどこからも声かからねえよ。でも、本気で何も売りがないのに、誠実さと信じていたことすらただの自己満足だと喝破されて、いよいよ自分に売りがなくなってきますね。それでも就活の時期は迫ってくるわけで、一体どうすりゃいいんだか。←と、「どうしようもない」と思考停止していろいろ考えるのを面倒臭がるの図。